第52回UJNR水産増養殖専門部会を開催しました
(三重県伊勢市、2024年11月5日〜6日)


 第52回UJNR水産増養殖専門部会の事務会議と科学シンポジウムを、2024年11月5日から6日に三重県伊勢市において開催しました。

 天然資源の開発利用に関する日米会議(UJNR)水産増養殖専門部会では、日本の窓口を水産研究・教育機構が、アメリカの窓口を大気海洋局(NOAA)が担当し、1年交代で日本とアメリカで事務会議と科学シンポジウムを開催しています。コロナウイルスのパンデミックにより一昨年までの3年間はウエブ開催でしたが、パンデミックが治まったことにより昨年度はアメリカで対面開催されました。日本での対面開催は5年ぶりとなりました。

 事務会議では、日米の増養殖の状況や水産政策に関する情報交換を行いました。また、次回の会議は、アメリカで開催することが合意されました。

 科学シンポジウムでは、第12次3カ年計画「持続可能な養殖のための新時代―次の50年間の研究、教育、コラボレーション」の初年度として、「持続可能で強靭な養殖のための次のステップ―代替飼料、育種、健康管理、藻類養殖、生態系管理」をテーマに米国から9名、日本から41名が参加しました。1日目は、メリーランド大学のゾハー教授による米国における陸上養殖に関する基調講演が行われた後、昆虫の飼料原料との利用性、昆虫原料の機能性、昆虫原料が飼育環境に及ぼす影響など魚粉代替飼料に関する7題の発表が行われました。2日目の午前中は、ブリの選抜育種に関する現状、ギンダラ養殖のための単為生殖技術の開発など育種・繁殖に関する3題の発表と、ギンダラに対するワクチン開発、イリドウイルス防除のための衛生管理など健康管理に関する3題の発表が行われました。午後には、アラスカにおけるコンブ養殖、日本における海藻養殖の現状と展望、ノリ養殖技術の改良、アメリカ太平洋沿岸におけるカキの状態と斃死など、海藻養殖と生態系管理に関する7題の発表が行われました。

 次年度のUJNRはアメリカで開催され、第12次3カ年計画「持続可能な養殖のための新時代―次の50年間の研究、教育、コラボレーション―代替飼料、育種、健康管理、藻類養殖、生態系管理」の2年目のテーマ「気候変動」に関するシンポジウムが行われる予定です。

 
事務会議後の集合写真


シンポジウムの様子

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