第51回UJNR水産増養殖専門部会を開催しました..(米国メイン州フリーポート市、2023年8月29日〜30日) 第51回UJNR水産増養殖専門部会の事務会議と科学シンポジウムを、2023年8月29日から30日にアメリカ合衆国メイン州フリーポートにおいて開催しました。 天然資源の開発利用に関する日米会議(UJNR)水産増養殖専門部会では、日本の窓口を水産研究・教育機構が、アメリカの窓口を大気海洋局(NOAA)が担当し、1年交代で日本とアメリカで事務会議と科学シンポジウムを開催しています。コロナウイルスのパンデミックにより昨年までの3年間はウエブ開催でしたが、パンデミックが治まったことにより対面開催となりました。 事務会議では、日米の増養殖の状況や水産政策に関する情報交換を行いました。また、次回の会議は、日本で開催することが合意されました。 科学シンポジウムでは、「養殖業での疾病管理」をテーマに米国から17名、日本から10名が参加しました。1日目は、メイン州の貝類養殖業に関する紹介が行われた後、貝類と海藻の疫学と健康管理をサブテーマに、日本の介類における細菌やウイルス疾病、カキ養殖における夏季の斃死状況、アラスカを中心とした養殖コンブの病害虫の概要などの6課題の発表がなされました。2日目午前は、初めにメイン湾における新規養殖トレンドについて紹介された後、魚類の疫学とゲノムをサブテーマとして、マダイイリドウイルスの養殖場間に海水を介した伝播リスク、養殖場における病原体の拡散経路、エドワジラ症に対するヒラメの細菌病抵抗性の解析など6課題の発表が行われました。午後からは、魚類の健康と疾病管理をサブテーマに、ウナギのウイルス性内皮細胞壊死症の予防、米国における養殖魚の健康管理の枠組み、サケ養殖場におけるウミジラミ管理改善の農務省の取り組みなど6課題の発表が行われました。 「養殖業での疾病管理」をテーマとした3ヵ年計画は2023年が最終年で、2024年からは、「持続可能な水産養殖の新時代−次の50年間の研究、教育、コラボレーション」をテーマに新たな3ヵ年計画が開始される予定です。 |
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