病魚サンプル及び病原体の送付方法
送付は,次に示すような適当な包装,容器に梱包し,宅配便などで適切な温度でお送り下さい。状況によっては,他の方法が好ましい場合もありますので,できるだけ事前にご相談下さい。また,到着後の検査の準備等がありますので,到着日時を事前にご連絡下さい。原則として到着が土日祝日とならないようお願いします。なお,群,状態,体重,体長,試料識別番号など必要な情報や識別を同封下さい。
生病魚サンプル:病原体分離用試料
検査試料は,瀕死魚あるいは新しい死亡魚とし,稚仔魚以外はできるだけ個体別にビニール袋やプラスチック製チューブなどに密封し,冷媒とともに宅配便などで冷蔵送付して下さい。確定診断等で検査対象となる臓器・組織が明らかな場合に限り,該当部位をプラスチック製チューブなどに密封し,冷蔵送付して下さい。死亡発生時にやむを得ず病魚試料を凍結しなければならなかった場合には,解凍することなく,ドライアイスなどで凍結状態を保ったまま冷凍送付して下さい。
固定病魚サンプル*可能な限り病理組織用の試料とともに,病原体核酸検出用に70%以上のアルコールで固定した試料も準備下さい。
- 病理組織学的検査用試料
固定法の詳細は,「病理組織標本固定法」を参照下さい。また,なるべく事前に養殖研究所担当者に固定法についてご相談下さい。固定後の試料は,乾燥を防ぐため病理組織用試料バックやプラスチック製チューブなどに十分量の試料保存液(70%アルコールあるいは固定液など)とともに入れ,さらにビニール袋などで密封し,室温で送付して下さい。気温が高い夏場では,送付中に高温とならないよう,冷蔵で送付して下さい。凍結及び凍結送付はお避け下さい。
- 病原体検出用試料
分離病原体:病原体同定用
- 細菌
平板または高層(スクリューキャップで密封)に接種し,適当な温度で短時間培養後,発育を確認してから郵送あるいは宅配便で送付して下さい。培地は細菌が発育可能で糖類を含まないものが好適です(pHが低下するため)。夏季に冷水魚から分離した細菌を送付する場合は冷蔵で送付して下さい。凍結及び凍結送付はお避け下さい。
- ウイルス
適当な細胞に接種,培養後,CPEが完全に現れたところで培養液を回収し,1,500rpmで10分間程度冷却遠心,あるいはHAフィルター(ポアサイズ0.45μm)でろ過して送付試料とする。この試料液を一旦凍結保存した場合には,急速解凍してから送付する。試料はプラスチック製クライオチューブなどに密封し,さらにビニール袋に入れ,冷蔵で送付する。
送付試料が臓器などのホモジナイズである場合には,一旦凍結し,解凍することなく,ドライアイスなどで凍結状態を保ったまま冷凍で送付する。
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