4. 測定方法
このプロトコールは全96ウェルを使用した場合の方法。
液の分注には、8連のマルチチャンネルピペットを使用すると便利。
◇ ステップ 1-1: 固相化プレートを室温に戻す
* 固相化プレートは必ず室温に戻してから操作を開始する。
* Sol.A, Sol.B, Sol.C, は使用するまで冷蔵(もしくは氷上)保管しておく。
◇ ステップ 1-2: 試薬溶液の準備および検体希釈
「3. 測定準備」 参照
* 操作前に、プレートがプレートリーダーにセットできることを確認する。
プレートリーダーによってはそのままでは装着できない場合があるので注意。
◇ ステップ 2: 固相化プレートの洗浄
室温に戻した固相化プレートを,あらかじめ調製しておいた洗浄液で3回洗浄し,洗浄後は完全に液を取り除く。
リザーバーに洗浄液を入れ、マルチチャンネルピペットですべてのウェルに240uL(120uLx2回)ずつ入れる。そのまま1〜2分静置し、プレートを裏返しにして液を捨てる。この操作を3回繰り返す。
* ELISAプレートウォッシャーを使用する場合はそれぞれの機械のマニュアルを参照すること。
洗浄が終わったプレートは、最後に裏返しにしてペーパータオルなどの上にたたきつけ、ペーパーに水気がつかなくなる位まで液を切る。
注 ) :洗浄液が残っていると測定値に影響を与えるので、検体を入れる前のプレートは完全に液を除くことが大切。
◇ ステップ 3: 抗原と検体の反応
500倍希釈した検体を1ウェル50uLずつ入れる。
分注後、室温(25℃)で1時間反応させる。
注 ) : 検体(レーン)ごとに必ずチップを取り替え、異なる検体が決して混ざらないようにする。
また、反応温度が大きく異なる場合、測定値に影響を与える可能性がある。
室温で構わないが、気温の高低には注意する。
◇ ステップ 4: 洗浄
反応液を捨て、ステップ 2. と同様に3回洗浄する。
◇ ステップ 5: Sol. 1(抗コイ抗体) との反応
リザーバーに調整しておいたSol. 1 の液を入れ、全てのウェルに50uLずつ分注する。
◇ ステップ 6: 洗浄
反応液を捨て、ステップ 2. と同様に3回洗浄する。
◇ ステップ 7: Sol. 2(ビオチン化抗体) との反応
リザーバーに,調整しておいたSol. 2 の液を入れ、全てのウェルに50uLずつ入れる。
分注後、室温(25℃)で1時間反応させる。
◇ ステップ 8: 洗浄
反応液を捨て、ステップ 2. と同様に3回洗浄する。
◇ ステップ 9: Sol. 3(ペルオキシダーゼ標識物) との反応
リザーバーに,調整しておいたSol. 3 の液を入れ、全てのウェルに50uLずつ入れる。
分注後、室温(25℃)で20分反応させる。
◇ ステップ 10: 洗浄
反応液を捨て、ステップ 2. と同様に4回洗浄する。
◇ ステップ 11: 検出液 との反応
リザーバーに検出液を入れ、全てのウェルに100uLずつ分注する。アルミ
ホイルなどで遮光して、室温で正確に20分反応させる。
注 ) :陽性の場合、青く発色する。
◇ ステップ 12: 反応停止
リザーバーに反応停止液を入れ、検出液は捨てないまま全てのウェルに50uLずつ投入し、反応を停止させる。この時、反応液が攪拌されるように少し強めに分注する。
注 ) :青い発色が黄色に変化する。
◇ ステップ 13: 測定
反応停止液を入れてから5分後、すぐにプレートリーダーで450nmの吸光度を測定する。
注 ) :反応停止後、測定までに時間が経つと吸光度が変化してきます。
長時間放置すると正確な測定ができなくなるので注意する。
◇ ステップ 14: 判定 (標準コントロールに対する相対値を算出)
結果は標準コントロールを基準として相対値を算出する。
* 算出方法
@ 標準コントロールとブランクを含めたすべてのサンプルの3重測定の値を平均する。
A 各々平均した測定吸光度の値からブランクの値を差し引く。この時、
標準コントロールの値(ブランクを差し引いた値)が0.4以下となった場合は
正しい判定が出来ないので注意。
B 標準コントロールの値を「1」として検体の相対値を算出する。
C 結果はグループとして総合的に判断します。ただし1個体のみでも相対値が高い値を
示した場合、そのグループはKHV病の感染履歴を疑う必要がある。
結果については次項「判定の注意点」を参照のこと。