平成15年度水産養殖関係試験研究推進会議報告書

会議責任者 養殖研究所長


 1.開催日時及び場所  日時 平成16年2月20日 14時00分〜17時30分
                 場所:伊勢シティホテル(伊勢市吹上1-11-31)

 2.出席者所属機関数及び人数    延べ 22機関 44名

 3.結果の概要

議 題 結果の概要
・平成14年度本会議のフォローアップ  指摘事項に対する平成15年度の活動を報告し,了承された。
・「水産研究・技術開発戦略」の達成状況に関すること
(1)平成15年度試験研究の経過と活動について  養殖研究所が取り組んだ平成15年度における中期計画の中課題毎の主要成果,主なプロジェクト研究の進捗状況と成果,および推進会議傘下にある3部会(育種部会,養殖基盤部会,魚病部会)の活動状況が報告され,承認された。
  この中で特に,1)育種部会では作出成果の権利確保の重要性が認識され,各機関の協力を得ながら検討することとなったこと,2)養殖基盤部会では親魚飼料の開発研究の必要性が認識されたこと,3)魚病部会では「KHV研究会」の設立が報告された。 
(2)水産増養殖分野における「水産研究・技術開発戦略」の達成状況    達成状況について説明が行われ,了承を得た。また本データについては必要であればCD-ROM配布やHPで公開を検討中であることが報告された。  
(3)ブロックからの追加報告  各ブロック代表から追加報告等について,各機関の厳しい情勢を含めた説明があった。また,関連して,日本水産資源保護協会から薬事法や各種事業・研修等に関連した,その他の情報提供があった。 
・研究課題の重点化及びその内容に関すること   平成16年度以降に養殖関係試験研究として重点化すべき内容を以下の6つの分野に分けて以下の通り集約した。
 1.遺伝・育種研究:遺伝子情報を利用した育種技術,および種・産地判別技術の開発。組換え体魚の安全性評価に関する調査研究。水産遺伝資源の収集・特性評価と情報提供・配布。
 2.繁殖研究:難人工生産魚介類の成熟機構の解明とその種苗生産技術への応用。胚・仔魚の発生機構の解明とその健苗生産技術への応用。魚類における性分化・性転換現象の研究とその制御技術の開発。
 3.増養殖システム研究:養殖に伴う水質等の変化要因の把握と漁場環境の変動予測手法の開発。養殖漁場と周辺生態系における物質の流れの把握。養殖漁場の環境容量推定法の開発。環境変動に対する生理・生態学的応答機構の解明。
 4.飼餌料研究:養殖魚の品質制御のための栄養代謝機構の解明。環境負荷軽減のための飼料と給餌法の開発。飼料の安全性評価手法の開発。各発育段階の栄養要求特性の解明とこれに対応した飼餌料開発。
 5.魚病研究:新疾病・特定疾病の診断と対策。魚介類の生体防御機能向上による病害防除。種苗期疾病の診断と対策,および仔稚魚期の免疫機構。
 6.内水面研究:内水面冷水域における生態系保全。生態系に調和したサケマス等の資源管理技術の開発。増養殖振興に向けての目的に合致した種苗作出技術と,高品質養殖魚生産技術の開発。 
・研究推進体制に関すること  共同研究で依頼研究員の受入規定についての説明。他の推進会議との連携について西海ブロックの事例を説明。 
・研究成果に関すること  研究成果情報として,中央ブロック,瀬戸内海ブロック,西海ブロック及び日本海ブロックより計5課題,養殖研究所より9課題,計14課題について評価及び分類を行った。これらに対して協議の結果,すべての課題を研究成果情報として報告することとした。 
・研究ニーズに関すること   行政,他の推進会議,地方公共団体と民間,本推進会議の部会,および養殖研究所が把握した研究ニーズを別紙に集約した。これらに関しては,養殖研究所としての対応の考え方を回答したが,さらに各部会にて検討し対応を回答することとした。また産官学一体となった研究開発体制に関連しては本部を含め検討をすることとした。また関連情報として,農林水産技術情報協会による技術移転のための組織「AFFTISアイピー」が紹介された。  
・その他必要と認められる事項に関すること  今後の本推進会議の運営について,各ブロックから出された要望事項につき,水産庁事業費が今年度限りでなくなることを含めて協議した。養殖研究所としては本会議内容の一層の充実を図りつつ,来年度以降も存続させて行くこと,ならびに他の推進会議との連携では,本会議の部会・研究会等のレベルからも含めて「役に立つ推進会議」を目指して検討することで構成員全員の賛同を得た。