生物餌料サブバングの紹介(1):微細藻類
微細藻類は二枚貝類や甲殻類などの餌として,また,多くの魚類の餌料であるワムシを培養するために,全国の種苗生産機関で使われています。餌料として利用される微細藻類は、@計画的に安定して増殖すること、A可能な限り省力化して培養できること、B安価に(=粗放的)培養できること、C栄養価に優れること、といった条件を満たす必要があります。私たちは、天然海域から採集し、さらにこれらを満たす株を選抜してきました。この事業では,生物餌料として利用価値の高い「種」や「株」のみを選び出し,保存し,「管理規程」にしたがって有償配布しています。

エビや貝類の餌となる珪藻類、
キートセロスの光学顕微鏡観察

【餌となる微細藻類の特性評価】

餌として利用価値の高い微細藻類を,主に日本の沿岸域から採集し、保存しています。
これらは,
1.光学顕微鏡での形態観察
2.電子顕微鏡での細胞内構造の特徴観察
3.脂肪酸組成を中心に,化学成分分析
4.DNA情報により,株を判別
5.増殖特性(特に、生産を想定した屋外培養試験) を行っています。

走査電顕および透過電顕でみたキートセロス
【形態の観察】

生物餌料となる微細藻類は、とても小さいので、光学顕微鏡では見えない特徴もあります。保存株は、電子顕微鏡で観察し、株の特性を調べています。
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